カップルなふたりに20の質問

[--] ようこそいらっしゃいました。お2人とも、今日はよろしくお願いします。
「おねがいしまぁす!」
「……お願いします」

[01] では、まず初めにご自分のお名前をそれぞれお願いします。
「はいっ、棚町梨佐ですっ」
「……」
「あれ? 礼ちゃんどーしたの?」
「……」
「だんまりさんなの? じゃあ梨佐が答えてあげ……」
「だぁぁああぁ! 余計なことをするなっ!」
「あ、そっか。礼ちゃん、答えたくないんだね」
「分かってるなら黙ってろ!」
「えぇー……だって、それじゃあ前に進まないよー……」
「あぁっ、分かった、答えりゃいいんだろ答えりゃ! 名字は鈴江だ、以上!」
「礼ちゃんは、自分の名前、嫌いなの。だから梨佐も礼ちゃんって呼ぶよ」
「ちくしょう、あのクソババア……よりによってこの俺に、こんな名前つけやがって……」

[02] お2人が出会ったキッカケは何ですか?また、それはいつ頃ですか?
[03] お互いの第一印象を教えて下さい。
「さぁ?」
「えぇっ! おしまい?」
「憶えてねぇんだよ、小1のときだろ? 入学式とかなんだろうけど……おまえ、憶えてんのか?」
「う? うーん?」
「憶えてねぇだろ、やっぱ」

[04] お付き合いを始めたのは出会ってからどれくらいで、どちらから申し出たのですか?
[05] 告白した(された)言葉、今でも覚えていますか?
「はいはいはい! 梨佐からでーすっ! 中学校の卒業式がおわってからコクハクしたから、えっと……」
「出会ってからだとほぼ9年だな」
「うん!『礼ちゃんのことが大好きです。梨佐と付き合ってください』って! 礼ちゃんにはそっこーでムリってゆわれたけど。うぅ」
「仕方ねぇだろ。脊髄反射だ」
「なんでぇ? うぅう、梨佐のことそんなにキライだったのぉ??」
「泣くな! 別に好きとか嫌いとかじゃなくて、ありえねぇと思っただけだ! おまえが付き合うとか理解してると思わなかったし!」
「ひどい!! 梨佐、ずっとずうぅっと礼ちゃんのこと大すきだったのに!!」
「あー……とにかくムリだと思ったんだから仕方ねぇだろっ! 今は付き合ってんだからいいじゃねぇか!」
「ううぅ……どーせ梨佐がしつこかったからでしょ!!」
「……おい」
「うぅ、う、どーせ、どーせ礼ちゃんはイヤイヤ梨佐と付き合ってるだけだもんっ、うぅうっ」
「……んなことねぇって」
「うそだもん!! いちゃいちゃするのいっつも梨佐だし、礼ちゃん梨佐のこと好きじゃないんだぁあう、うわあぁああぁあんっ!」
「泣くなって! あぁもうっ!」
「うわあぁあぁああん、ああぁああああん、ばかばか礼ちゃんのばかーっ!! ああぁああああんっ、やあぁああっ!」
「だあぁっ、腕振りまわすな、暴れんなって! いてぇっ!」
「やだやだやだはなしてはなして!! 礼ちゃんきらいーっっ!!」
「あーそうかよ、俺はオマエが好きだから離さん」
「……」
「……」
「うそうそうそ、梨佐礼ちゃん大すき、すきすきすきーっっ!!」
「あー……はいはい。分かったから頭ぐりぐり押し付けんのヤメロ」
「ムリーっ!! 礼ちゃんすきすきーっ!」
「……はぁ」

[06] 付き合い初めの頃のエピソードをひとつ、教えて下さい。
「って言われても、まだ付き合い出して半年くらいだから、今だって十分付き合いはじめだろ。あー、これ読めって」
「えっとね、えっとね、『本編みてください』? これなぁに?」
「作者のメモ。ったく、手抜きしやがって」
「んーと『まだこれからどのエピソードをどこまで出すか決まってない部分があるのでスミマセン』だって!」

[07] 出会った頃と現在で、何か変化したことはありますか?
「えっとぉ、んっとぉ、別に変わんないかなぁ? 礼ちゃんはまえからこんなカンジだよ!」
「オマエもな。本当に少しくらいは変わってくれ……」
「えー??」

[08] お互いの性格を教えて下さい。
「えーっと、梨佐は礼ちゃんによくガキって言われるよ!」
「精神年齢幼稚園児だからな、おまえは」
「むうぅうぅ、礼ちゃんが老けてるんだよっ!」
「老けてねぇ! 落ち着いてると言え!」
「えぇー……落ち着いてはいないよ。礼ちゃん、怒りんぼだもん」
「お・ま・え・が・お・こ・ら・せ・て・る・ん・だ・ろ」
「い、いひゃいぃ」
「ふんっ」
「うぅう、礼ちゃんのいじわるぅ」
「意地悪で結構」
「……でもね、礼ちゃん、優しいの。梨佐が泣いてると、いつも一緒にいてくれるの」
「……」
「えへへー、やっぱり礼ちゃん大好きー!」
「おまえはホント、能天気だよな……」
「礼ちゃんは恥ずかしがり屋さんだねっ」

[09] お互いを何て呼んでいますか?
「梨佐」
「なぁに、礼ちゃんっ」
「……って感じだな」

[10] 趣味は合いますか?
「合わない」
「えぇっ!?」
「じゃあオマエの趣味を言ってみろ」
「えっとぉ、歌! うたうのも聞くのも好き! ぶかつも合唱部だし。あとお料理も好きだよ」
「俺の趣味知ってるか?」
「習字! あとあと、本読むの好きだよね」
「合ってねぇだろ」
「……」
「まぁ、インドア派ってところは合ってるか?」

[11] 連絡はよく取る方ですか?
「学校も同じだし、土日も押しかけてくるし、連絡なんぞ取る間もなく隣にいる……」
「だってだって、礼ちゃんケータイもってないから、メールも電話もあんましできないんだもん」
「別に必要ねぇだろ」
「あるのーっ! 梨佐も礼ちゃんとらぶらぶメールしたいーっ!! 長電話もしてみたいーっ!!」
「……絶対嫌だ」
「礼ちゃんのいじわるぅうっ!」

[12] 自分たちは周りからどう思われていると思います?
「あー、『美女と野獣』?」
「えぇっ!? 梨佐、野獣? 野獣なのっ!?」
「なぜそうなるっ! 俺が野獣なんだろっ!」
「えぇっ! 礼ちゃんは野獣じゃないよ! むしろ野獣な礼ちゃんを見てみたいよっ!」
「……お、おまえはホントに」
「失礼だねっ! 礼ちゃんはとっても紳士だよっ! かっこいいよ!」
「や、やめろ!! それ以上言うな!!」
「むぅうぅ、だってぇ! だってぇえ!」
「……はぁ。おまえは自分と俺の容姿を自覚しなさすぎ。とにかく、周りはそう見てんだ、そのくらいは分かっておいた方がいいぞ?」
「ううぅうう、礼ちゃんもそう思ってるの?」
「あ? まぁ、見た目はそうだろ」

[13] ケンカをしたことはありますか? あるなら、原因は何でした?
「しょっちゅうだな」
「だってぇ、礼ちゃんイジワルするんだもんっ」
「意地悪じゃねぇ! おまえがアホすぎるんだろ!」
「そんなことないもん!」
「……はぁ。だいたい、こういうくだらないことだな」
「くだらなくないもん! 礼ちゃんがイジワルだと、梨佐、とっても悲しいもん!」
「泣くなよ!」
「うぅううぅううぅ!」
「あー、まったく。頼むから泣くな。ほら」
「うう、う。礼ちゃぁん」

[14] 同棲は現在されていますか? していないなら、これからする予定はありますか?
「どーせい? ってなぁに?」
「あー、一緒に住むこと」
「!」
「な、なんだよ」
「いっしょって、いっしょって、ずっと!?」
「……」
「いーないーな、梨佐、礼ちゃんと『どーせい』したいっ!」
「……あー、大学卒業したらな」
「えー」

[15] クリスマスやバレンタインデーなどのイベントには必ず予定を合わせますか?
「イベントだろうが平日だろうが、大抵いるし……」
「梨佐は礼ちゃんといつもいっしょだもん!」

[16] 誕生日プレゼントで貰った物をそれぞれ教えて下さい。
「今年は梨佐んちで祝ってもらった」
「ホントはふたりっきりが良かったんだけどねぇー、パパがダメってゆうんだもん」
「別にいいだろ。あれで十分」
「えー、梨佐、もっとお祝いしたかったよー! プレゼントだってホントはもっと何かしたかったけど、礼ちゃんほしいものは自分で買っちゃうし、梨佐ゴハンくらいしか作れないし……」
「だからそれで十分だ」
「……えへへへへへ、礼ちゃんらーぶ!」
「はいはい」
「えっとね、えっとね、礼ちゃんのプレゼントはね、いつも、すっごくかわいいの! ことしはおっきいクマさんだったの!」
「……お、おまえはっ! どうしてそうさらっと言うんだ、さらっと!」
「いひゃい! な、なんで怒るのぉ?」
「恥ずかしいだろっ! 俺が、このなりで、かわいいものだぞ!? 客観的に見て、キモいだろっ!!」
「そんなことないもんっ! 梨佐、うれしいもん!」
「あたりまえだろっ! おまえが喜ぶからやってんだ! でなきゃこんな羞恥プレイ、分かってて誰がやるか!」
「……」
「……」
「……礼ちゃん好き好きっ! 大好きっ!!」
「~~~~~っっ!! だからくっつくなっ!」
「やーっ! 梨佐、いま礼ちゃんへの愛があふれてるのっ!」
「はぁ……」

[17] アクセサリーなど、お揃いで買ったものはありますか?
「おそろい!」
「また余計なことを……」
「あのね、あのね! 梨佐、礼ちゃんとおそろいの指輪がほしいっ!」
「ペアリングはちょっと……」
「えぇーっ、おそろいがいぃのーっ!」
「はぁ……買うのはいいけど、俺はつけねぇからな」
「それじゃあ意味ないのっ!」
「……」
「梨佐、礼ちゃんとおそろいしたいーっ!」
「……ペンダントにしてつける。それで手を打て」
「えぇー……」
「ちゃらちゃらアクセサリつけてる自分が嫌なんだよっ! ペンダントなら見えないからまだ我慢できる。これが最大の譲歩だっ!」
「……うぅう」
「じゃなきゃ絶対買わねぇ!」
「……分かった」
「本当に分かったか?」
「うん。ガマンする」
「……よし。んじゃ買ってやる。けど、今度な。バイトしねぇと金ない」
「え、梨佐ちゃんとおこづかいで買うよ?」
「オマエは、そういうところはしっかりしてるよな」

[18] 今まで黙ってたけど、相手のここがちょっと許せないと言うことはありますか?
「礼ちゃんは、梨佐が泣きそうになると『泣くなーっ!』って怒るよね」
「別に怒ってるってわけじゃねぇけど……」
「そうなの?」
「まぁ、許せないってほどではないけど、嫌はいやだな。おまえが泣くの」
「ふぅん?」
「だから、泣くなよ?」
「うん! 梨佐、泣かないよ!」
「よし。……あぁ、あと、頬ふくらませんのは、できればやめてくれ」
「ほっぺ?」
「あれ、すっげぇバカっぽくて嫌だ」
「そうなの?」
「あー、あと、ところかまわずべたべたすんな」
「えぇー……」
「あ、それと」
「まだあるの!?」
「あー……俺、おまえの嫌なところならいくらでもあげられる気がする」
「ひどい! 礼ちゃんのいじわるうぅうっ!」
「うわ、だから泣くなって!」

[19] 2人で旅行へ行くとしたら、どこへ行きたいですか?
「梨佐は礼ちゃんがいっしょならどこでもいいよー!!」
「あー……俺はのんびりできるところがいい。温泉とか」
「……礼ちゃんおじいちゃんみたいだよー」
「お、おじいちゃんて……」

[20] では最後に、お2人でメッセージを交換して下さい。
「えっとね、えっとね、梨佐は礼ちゃんが世界でいちばん大好きです。ずぅっと仲よしでいようねっ」
「あー……これからもよろしく」

[--] お疲れ様でした。これからも仲良く過ごして下さいね。
「はぁーい!」
「……がんばります」

カップルな2人に20の質問
あなぐら 様よりお借りしました

(C) まの 2009